初めてのステッキのつきかた
ステッキのつき方に迷ったら
─目的に合わせて「自然につく」のが基本です─

ステッキを使うとき、「足と一緒に出すのか?」「どっちの手で持つのか?」「歩き方が合ってるのか不安…」という声をよく耳にします。でもご安心ください。ステッキは正しい使い方を意識しすぎるより、ご自身の身体や目的に合った
“自然な動き”を身につけることが何より大切です。
◆ 歩行が不安定な方は「2動作 or 3動作」でつくのが基本
リハビリ中の方や、歩行に不安のある方は、以下のような2動作または3動作のパターンが推奨されます。
■ 3動作(しっかり安定を求めたい方)
1.ステッキを出す
2.患側(痛みのある・弱い足)を出す
3.健側(しっかりした足)を出す
■ 2動作(少し安定させたい方)
1.ステッキと患側を同時に出す
2.健側を出す
これらは、バランスを保ちやすく、つまずきや転倒を防ぐ歩き方です。
◆ 少し身体を支えたいだけの方は「自然につく」のでOK
「歩行は安定しているけど、ちょっと手助けが欲しい」
「腰や膝に少し痛みがある」
といった方は、通常の歩行時の“手の振り”に合わせてステッキを自然につくのが理想です。
つまり、歩いていて手が自然に前に出たタイミングで、そのままステッキを前に出す
という感覚です。無理に動作を分けたり、意識しすぎると逆にぎこちなくなり、
手と足が同時に出てしまう
下ばかり見てしまい、前方への注意が散漫になる
など、かえって危険な歩行につながることもあります。
◆ 安全に歩くためのポイント
ステッキを持つ手は、患側と反対の手に持ちましょう(痛い脚をカバーする形になります)
視線はできるだけ前方に
足元ばかり見ないように
疲れや痛みがある日は無理をせず、歩く距離やペースを調整しましょう
まとめ|「正しい歩き方」より「安心して歩ける感覚」を
ステッキのつき方に「絶対の正解」はありません。大切なのは、ご本人の身体状況と目的に合った使い方を見つけることです。「正しく歩こう」と気負いすぎず、“自然に、安全に、楽に歩ける”ことを第一に考えてみてください。
分からないことがあれば、お近くのKINDCARE店舗でのご相談もおすすめです。あなたの足取りが、安心とともに一歩ずつ軽やかになりますように。