ステッキ、どのぐらい体重をかけてもいいの?
ステッキに体重をかけすぎても大丈夫?
― 知っておきたい、安心・安全な使い方 ―

ステッキを使い始めた方や、これから使おうと検討している方からよくいただくご質問のひとつが、
「ステッキって、何キロまで体重をかけていいんですか?」というものです。体をしっかり支えてくれるイメージが
ありつつも「折れたりしないのかな?」「体を預けても大丈夫?」といった不安もあるかもしれません。
でも、ステッキは「全体重を預ける道具」ではないんです。
◆ ステッキは“体重をかけすぎない”使い方が基本です
大前提として、ステッキはあくまで「歩行をサポートする補助具」。
全体重を支えるものではなく、バランスを取ったり、脚への負担を少し軽くするための道具として設計されています。
たとえば、歩くときにフラつくのを防いだり、足腰にかかる体重を一部だけ手に分散させる、そんな“部分的サポート”が本来の役割です。
◆ 安全性は?SGマークの試験基準から見ると…
市販されている多くのステッキの中でも、SGマーク(製品安全協会認定マーク)付きのものは、安全基準を満たしており、信頼性があります。このSG基準では、実使用を想定した、強度試験を実施し安全である事を確認しており、「普通に歩く中で使う分には問題ない設計」になっていますが、ステッキに寄りかかりすぎるのには注意が必要です。
◆ かけすぎはNG!体にかかる別のリスク
ステッキに頼りすぎて、体重のほとんどを手で支えようとすると、手首・肘・肩に大きな負担がかかります。
特に力の弱い方や高齢の方では、
手首の痛み
肩こり・腕の疲労
ステッキが傾いて転倒するリスク
などが出てくることもあります。
◆ 正しい使い方=「支える」のではなく「助ける」
ステッキは、あなたの体の一部のように“軽やかに添える”イメージで使うのが理想的です。
体重の数割を預けて「軽く支える」ことで、歩行時のバランスが取りやすくなり、体全体の負担を和らげることができます。
◆ 不安な方は歩行車やロフストランドクラッチも視野に
もし「体重をしっかり預けたい」「片手では不安」という場合は、歩行車や両手で支えるクラッチタイプ(ロフストランドクラッチ)といった器具の方が安全なケースもあります。
専門スタッフに相談のうえ、ご自身の身体状況に合った歩行補助具を選ぶことが大切です。
「つい力を入れて握ってしまう」「重く寄りかかってしまう」と感じたら、ステッキの種類や使い方を見直すタイミングかもしれません。あなたの安心のために、ぜひ一度、体に合ったステッキをお近くのKINDCARE店舗のスタッフと一緒に選んでみてください。